家やマンションなどの不動産を売却する際には、不動産会社に仲介を依頼することがほとんどですが、できるだけ高く売却したいですよね？
不動産は単価が高いため、不動産会社の良し悪しや相性などによって、売却価格が数百万円変わってくることも珍しくはありません。
では、できるだけ不動産を高く売却するにはどうすればいいのか。
この記事ではそんな、不動産を高く売却するテクニックや契約前の交渉術などを紹介します。
不動産売却で損をしたくないという方の参考になれば幸いです。
不動産を売却する4つの選択肢
まず、覚えていてほしいのが不動産を売却する方法もいくつかあるということ。
基本は不動産会社に仲介してもらい他の方に売却するのが一般的ですが、「個人で売却する」という方法もありますし、
不動産会社にお願いして売却とするといっても
- 近所の不動産会社を探して売却
- 不動産会社による買取
- 不動産一括査定サイトの利用
上記のようにいくつかの選択肢もあるのです。
それぞれの特徴をまとめましたのでチェックしてみてください。
個人間で売買する
不動産を持っている方が、自分で買い手を見つけることができるのであれば、不動産会社を通さずに個人間で売買契約を完了させることが可能です。
個人売買が成立すれば、本来ならば不動産会社に支払わなければならない仲介手数料がなくなるため、
スムーズに売却できるのであれば最も利益の出る方法になります。
しかし、不動産に関する知識が乏しい両者が契約書を造ったりするのは非常に大変ですし、重要事項の漏れなどがあると後々トラブルに発展しやすいというデメリットもあります。
そのため、やはり不動産の売買には不動産会社を介するのが一般的で、そちらの方がより高く買い取ってくれる買い手を見つけやすいため知識がない方は素直に不動産会社を利用しましょう。
もし、個人同士での売却を考えているのであればこちらの記事も参考にしてみてください。
近所の不動産会社を探して売却
不動産を売却する際に最も基本的な方法として挙げられるのが、近所の不動産会社などを当たって仲介をしてもらうというものです。
例えば家の近くに良く知っている不動産会社があるというような方は、その不動産会社に一任してしまうのも良いかもしれません。
しかし、この方法は、複数の不動産会社を比較して検討する際に非常に時間がかかるため、相見積もりなどせずにできるだけ早く売却したいという方に向いています。
一般的には複数業者を比較して最も良い業者を選んだ方がメリットが大きいので、しっかりと比較検討したいのであれば後述する一括査定サイトを利用するのがおすすめです。
不動産会社による買取
不動産会社を介して家やマンションなどを売却する際には、不動産会社による仲介の他に、不動産会社に直接買い取ってもらう買取という方法が存在します。
この方法を利用すれば不動産を直接買い取ってもらえるため、長い時間をかけて売却活動をする必要はありませんし、購入希望者が現れないというような事態も避けられます。
また、購入希望者を探すための広告を出す必要もないので、知人や近所の方々に売却活動をしているということがばれるリスクもありません。
ただ、短時間で不動産を処分したい方にはおすすめの方法ですが、その反面、仲介で購入希望者を探して売却するよりも売値が数割安くなってしまうというのが大きなデメリットです。
不動産一括査定サイトの利用
現段階で不動産を最も効率よく売却できる方法としては、不動産売却一括査定見積サイトの利用が挙げられます。
自宅に近く対応可能な複数の不動産会社を一度に検索でき、また売却予定の物件の情報を同時に見積もりしてくれるので、相見積もりが必要な不動産売却にはなくてはならない存在になりつつあります。
一括査定サイトを利用することで、売却をするにおいて最も時間がかかる不動産会社の決定の時間を大幅に削減できるため、メリットが大きい方法だと言えるでしょう。
しかし、一括査定サイトにも様々なものがあるので、どのサイトを利用するのかをじっくりと吟味する必要があります。
不動産一括査定サイトをつかった方がいい理由
上述したように、家やマンションなどを売却したいとなった際に使い勝手が良いのが、不動産一括査定サイトの利用です。
売却したい物件の詳細を入力するだけで、その物件の売却に適した最寄の不動産会社をピックアップし、それぞれの不動産会社が別々で査定をしてくれるからです。
従来であれば何日も必要だった不動産会社の検索やアポイントなどが、わずか数分でできてしまい、しかも全て無料で利用できるため、メリットが大きいツールです。
不動産一括査定サイトのメリットの詳細や注意点などは、以下のページで細かくまとめているので参照にしてください。
不動産を高く売却するための下準備
では、ここからは実際にどのようにして不動産を高く売るのか解説していきます。
基本的に高く不動産を売却するなら上記でも紹介したように不動産一括査定サイトを利用して複数の不動産から査定してもらったほうがいいです。
それをふまえた上で、まずは下準備。
不動産一括査定サイトを利用することで様々なメリットが得られますが、システムの使い勝手がいいからと言って査定額が良くなるわけではありません。
そのため、不動産一括査定サイトを利用する前に、次のことを確認おきましょう。
そうすることによって、それぞれの不動産会社と対等に話ができるようになります。
準備①：価格の相場をチェック
査定をしてもらう前に必ずやっておきたいことの1つとして挙げられるのが、対象となる不動産の相場の確認です。
相場がわからない状態で査定をしてもらった場合、その不動産会社の査定額が安いのか高いのかさえ判断できませんし、その額をそのまま鵜呑みにせざるを得なくなります。
例えば相場が2000万円の物件なのに、1500万円と査定されてしまったら、相場を知らないだけで500万円も損をすることになります。
もちろん複数の不動産会社に査定をお願いすることで価格差の判断はしやすくなりますが、最初から大体これくらいの相場だと知っておいたほうが安心できるはずです。
立地や築年数、面積などを元にして、周辺の似たような物件を探すことで大体の相場を掴むことができるので、最初にやっておきましょう。
準備②：自宅の汚れや壊れた部分をチェックしてリフォームするかどうか
古い物件であればあるほど、汚れが目立ったり、場合によっては自宅のどこかが壊れてしまっているようなケースもあります。
当然ですが、汚れや壊れといった部分は査定に影響することもあるので、簡単に対処できるのであればきれいにしておいて損はありません。
築年数などが査定額に大きく関係してくると言われていますが、査定をする側の心情を考えると、やはり綺麗なほうが良いは当然です。
そのため、査定の前に家の中を確認し、直せる範囲はきれいにしておくことをおすすめいたします。
ただし、大掛かりなリフォームなどが必要な場合は、リフォームをすることで損をしてしまうケースも珍しくはありません。
もし、大掛かりになりそうな場合はリフォームにいくらくらいかかるのかは確実に確認するようにしましょう。
不動産を売却する際のリフォームについてこちらの記事でも詳しく解説しております。
準備③：どんな不動産会社が適しているかをチェック
不動産会社と一口に言っても、マンションの賃貸に強い業者もあれば新築の物件を建てるのに特化した業者も存在します。
また、不動産の売却を得意とする不動産会社の中にも、戸建ての売却なのか土地の売却なのかでは勝手が異なります。
例えば、マンションを売るのであれば、マンションの売却に強い不動産会社にお願いすることで、より高値で売却できるかもしれません。
同様に、エリアによって得手不得手のある業者も少なくないので、対象となる物件のエリアでの売却が得意な業者を探してみましょう。
また、不動産一括査定サイトでも最寄りの不動産会社が全てそのサイト内で見つかるとは限らないため、地元で有名な不動産会社などもいくつかピックアップするのもおすすめです。
準備④：時間は十分にあるかどうか
不動産を売るなら少しでも高く売りたいものですが、時間的な余裕がないとじっくりと売却活動が続けられません。
例えば、不動産の売却でも
- 時間を犠牲にして高値で売る方法
- 時間を最小限に抑えて安く売却してしまう方法
の2つに分けることができます。
後者は不動産会社による買取が当てはまり、時間をかけずに不動産を処分できますが、割引きの値段でしか売ることができません。
なので、不動産一括査定サイトを利用するところから考えて、スムーズに売却するには数か月が必要になってくるので、そのつもりで売却活動を始めましょう。
高値で、できるだけ早く売りたいのが心情ですが、あまり焦ると良い結果が出ない可能性もありますし、相手に足元を見られるかもしれません。
本当に時間がないのであれば仕方がありませんが、不動産の売却をする前にどれくらいの期間対応することができるかも考えておきましょう。
売却時の交渉を有利に進める4つのテクニック
不動産一括査定サイトを利用する際には、同時に複数の不動産会社の担当者と話をすることになります。
もちろんその会社や担当者によって査定の方法や性格などが違うため、全ての査定結果が同じになることはありません。
しかし、そんな中でもできるだけ査定結果をよくしたりするためには、こちら側からも積極的に交渉を進めていく必要があります。
それでは、どのようなことをすれば有利に交渉を進めていけるのでしょうか。
具体的な方法としてはこの4つです。
- 複数の業者に査定を依頼して競争させる
- 大手以外の不動産会社にも査定を頼む
- 交渉できる材料を探しておく
- 査定額を上げる根拠をしっかりと伝える
複数の業者に査定を依頼して競争させる
不動産を売却する際には、複数の業者に査定をしてもらうのが最も良い選択肢です。
不動産会社も、自分たち1社だけではなく他にライバルがいるということがわかっていれば、そのライバルよりも良い対応をしようと心がけます。
それだけで担当者のやる気や雰囲気が変わることもありますし、何よりもライバル会社よりも査定額でよい値を付けようとする気持ちが働きます。
単純に1社がそのまま査定をするよりも、他に選択肢があるということを匂わせることによって、他社に負けたくないという心をくすぐるのです。
これが不動産売却の交渉テクニックで最も大切な部分です。
ただ、不動産一括査定サイトを利用すれば、売却希望者は複数の業者に相見積もりを貰うことができます。
それによりライバルたちは査定を高くしてくれる可能性は高いので、一括査定サイトを利用するならさほどこの部分はあまり深く考えなくても問題ないかもしれません。
大手以外の不動産会社にも査定を頼む
不動産を売却したいとなった際には、その売却希望主によってどのような不動産会社を利用したいのかは異なります。
例えば、やはり売却するのであれば安心できる大手の不動産会社がいいという方もいれば、地域密着型の方がよさそうだと感じる方もいるでしょう。
そのあたりは、その不動産の種類や状態、それから個人の好みによって変わってきますが、少なくとも査定の段階ではできるだけ異なる種類の業者を利用しましょう。
大手の不動産会社が好きな方は大手ばかりに査定を頼みがちですが、大手不動産会社では基本的にどこの業者も似たような査定額になりがちです。
そのため、5社選べるとしたら、
- 大手を2社
- 地域密着型を2社
- 残り1社は気になるところ
という感じでジャンル訳をするのがおすすめです。
実際に、大手の不動産会社と小さな会社とでは査定の方法が違うかもしれませんし、地域密着型の会社は独自の査定をしてくれるかもしれません。
結果的に、査定額が大きく開く可能性もあり、その査定額の開きが交渉材料になり得ます。
もちろん最も高い値を付けた不動産会社がその価格で売却してくれるとは限らないので、あまりにも高い場合は根拠も確認しておきましょう。
高額査定に関しての注意点はこちらの記事でも解説しております。
交渉できる材料を探しておく
査定額を高くするためには、不動産会社にその物件がいかに価値がある不動産なのかということをうまく伝える必要があります。
もちろん相手は不動産のプロなので、素人が少し情報を伝えたところで、ほとんどの場合は査定に影響を与えることはないです。
例えば、ここはリフォームしたばかりでよい素材を利用している、というように口で説明するだけでは、なんの根拠もないためあまり意味がありません。
しかし、建物の品質が高いというような目に見える資料があるのであれば、それを考慮して査定してもらえる可能性が高まります。
アピールをするのが苦手な方もいますが、そのアピールで査定額が数十万円変わってくるかもしれないので、やらない手はありません。
この交渉は査定が終わった後では覆らない可能性が高いため、査定額が出る前にきちんと伝えておくことをおすすめします。
低い査定額の根拠をしっかりと確認する
査定額が低くなっている場合は、まずはその低い査定額の根拠を不動産会社に確認してみましょう。
例えば、地域密着型の不動産会社であれば、その地域に根付いていないと知り得ないような情報を持っている可能性もあります。
そして、そのおかげで不動産の査定額が高くなったり、反対に安くなったりすることもあるかもしれません。
しかし、大手の不動産会社の場合は、カバーしている範囲は広かったとしても、ある地域の細かな情報までを全て知らないという可能性も高いです。
そして、その情報不足のせいで、不動産の価値を正しく査定できないというケースも珍しくはありません。
例えば、売却予定の物件の近くに駅ができるという話が出ている、というような情報は、初期段階であれば地元の人間しか知らない情報です。
そこに、こちらが握っている情報を後だしすることで、担当者が再査定してくれる可能性が高くなります。
基本的な不動産の査定は、過去の情報を元にして算出されるケースが多いため、情報がある場合はきちんと伝えておくことをおすすめします。
査定額を上げるには一括査定サイトを活用しよう
不動産を売却するにあたって、複数の不動産会社に同時に査定をしてもらえる一括査定サイトの利用は非常にメリットが高いです。
不動産を売却する際には、複数の不動産会社を競わせることで査定額が良くなったりすることもあります。
また下準備をしっかりとしてそれぞれの不動産会社と交渉することで、さらに良い査定結果が出る可能性もあります。
不動産一括査定サイトを利用する前に、まずは対象の物件をきちんとチェックし、交渉材料となる情報などを探してみましょう。
おすすめの不動産一括査定サイトについてはこちらの記事もチェックしてみてください。
