エクステリアに、家族が集まることのできるデッキスペースを設けたいと考えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

デッキは、大きくタイルで作られたタイルデッキと、木をベースに作られるウッドデッキの2つに分類することができます。

ウッドデッキはさらに、天然の木材を使用したタイプと、人工の樹脂などを使って木に似せた素材を利用したタイプの2つに分けることができます。

いざデッキを導入しようとなった場合、まずはこれらのデッキの中から最も家族の生活スタイルに合ったものを選ぶ必要があります。

今回は、タイルデッキと人工のウッドデッキ、天然のウッドデッキの良い部分、悪い部分を紹介していくので、ご自宅に設置する際の参考にしていただければと思います。

タイルデッキの特徴

デッキを作るのであれば、当然タイルを使ってオシャレなものにしたいという方も多いのではないかと思います。

ウッドデッキの温かみを感じたいという方も多い一方で、タイルの方が良いという方もたくさんいらっしゃいます。

タイルデッキのメリット

タイルを利用したデッキにはたくさんのメリットがありますが、具体的にどのような点が良いのでしょうか。

デザインが豊富

ウッドデッキにも様々なデザインがありますが、素材そのもののデザインを変えるのは難しいです。

具体的には、ウッドデッキと聞くと茶色の木材を使ったものを思い浮かべる方が多いと思いますが、タイルデッキはタイルの色や模様などを色々と組み合わせることができるため、どのようなデザインを作ることも可能なのです。

南国風のタイルを敷き詰めることもできれば、和風チックなタイルを装飾することもできます。

また、タイルの大きさや形状もご自身で選ぶことができるため、統一して同じタイルを使用するのもよいですが、場所によって様々なタイルを使い分けるという作りにすることも可能です。

逆に言えば、タイルデッキを採用する場合はデザイン力も試されますが、経験豊富なエクステリア業者を利用することができれば、お気に入りのデッキを作り上げることができるはずです。

管理が楽

天然のウッドデッキを設置すると、木材が劣化することになるため、ささくれなどが発生して怪我をする可能性があったり、腐って床が抜け落ちたりするリスクもあります。

当然メンテナンスをしっかりとすればそのような事態は避けられるのですが、定期的なメンテナンス自体が面倒だという方も多いのではないでしょうか。

天然の木材に模した人工のウッドデッキを利用するというのも方法の1つですが、どうせ木の温かみを感じられないのであればオシャレなタイルを使った方が良いと考える方も少なくありません。

メンテナンスをしなくても長期的に長持ちしますし、使用するタイルの色にもよりますが、汚れも付きにくいため管理が楽です。

タイルデッキのデメリット

オシャレなタイルデッキに憧れるという方も多いようですが、デメリットも存在するため気を付けましょう。

高温になりやすい

夏場の直射日光を受けることによって、表面がかなり熱くなって火傷などをするリスクがあります。

天然のウッドデッキはそこまで熱くなりませんが、人工のウッドデッキもかなり熱くなります。

しかし、元々焼き物であるタイルはそれよりもさらに熱くなるため、暑い時期の取り扱いには注意しなければなりません。

直射日光が当たらないように木をはじめとする陰になるようなエクステリアを設置したり、水を撒いて表面の温度を下げるなどすることで、タイルデッキが使いやすくなります。

怪我をするリスク

ご存知の通り、タイルは表面が非常に硬くなっているため、その上で転んだりすると怪我をする可能性があります。

木材や樹脂などでできているウッドデッキであれば、多少転んだとしても大した怪我をすることはないでしょうが、タイルデッキの場合は、打ちどころによっては大怪我をするリスクがあるのです。

お子様がいるご家庭はもちろんですが、大人であっても周りが暗くなると段差などにつまずいて転倒してしまう可能性があるため、デッキの周りにはちょっとした照明などを設置するとよいでしょう。

ウッドデッキ(天然)の特徴

どうせウッドデッキを取り入れるのであれば、天然のものの方が良いと考える方は多いのではないでしょうか。

天然の木材を利用したデッキにはメリットもありますが、その分デメリットもあります。

天然ウッドデッキのメリット

天然の木材を使用するメリットは、大きく2つです。

暑くなりにくい

タイルを使ったデッキや人工のウッドデッキの場合は、夏場に直射日光などが当たると、高温になって火傷をしてしまう可能性もあります。

しかし、天然の木を使っている場合はそこまで高温になることもないため、夏場であっても庭でゆっくりとくつろぐことができます。

もちろん直射日光が当たり続けると、さすがに表面の温度は高くなりますが、例え熱くなったとしてもすぐに冷めるため気にならないのではないでしょうか。

暑い夏場に庭でゆっくりと涼みたいという方には、天然の木材を使用したウッドデッキをおすすめいたします。

木のぬくもりを感じられる

見た目が良ければどのような素材でもよいと考える方もいらっしゃれば、天然の素材にこだわりたいと考える方も少なくありません。

天然の木材を利用したウッドデッキは、まさに木のぬくもりを感じることのできる素晴らしいエクステリアといえるでしょう。

特に、ガーデニングをはじめとするその他のエクステリアに自然をたくさん取り入れていらっしゃるご家庭であれば、ますますウッドデッキとの相性も良くなります。

実際に、タイルデッキや人工のウッドデッキよりも温かみを感じることができるため、家族の憩いの場として利用することも可能です。

天然ウッドデッキのデメリット

続いて、代表的な3つのデメリットを見ていきましょう。

メンテナンスが必要

素材となっているのが天然の木材になりますので、ウッドデッキを作って放置しておくとすぐにダメになってしまう可能性もあります。

実際に、毎日のように雨風を受けることによって劣化が進みますし、場合によっては腐って壊れてしまうようなこともあります。

例えば素材に耐久性の高いハードウッドを利用すれば、表面を保護する塗料を塗らなくても比較的長持ちします。

しかし、どのような木材を利用するとしても、塗料できちんと保護して定期的なメンテナンスをしなければ、いずれは傷んでしまいます。

メンテナンスに時間をかけるのが苦にならないのであれば大したデメリットではないかもしれませんが、手入れが面倒だという方には向いていない素材とも言えます。

怪我をする可能性がある

タイルデッキや人工のウッドデッキであっても、使い方次第では怪我をする可能性はあります。

しかし、天然の木を利用するウッドデッキの場合は、少し劣化するとささくれなどが発生することがあるため、それが指などに刺さってちょっとした怪我をしてしまうことがあります。

劣化が進めば進むほどささくれなどが発生する可能性が高くなるため、きちんとメンテナンスを続けなければそのうち使い物にならなくなってしまうかもしれません。

しかし、逆にメンテナンスを徹底することができれば長期的にきれいに使用し続けることができるため、日々のお手入れが大切になってきます。

お金がかかる

天然の木材を使用したウッドデッキを設置する場合は、結局定期的なメンテナンスを続けなければならないということがお分かりいただけたのではないかと思います。

そして、メンテナンスをし続けるということは維持コストがかかるということでもあります。

タイルデッキや人工のウッドデッキにもメンテナンスは必要ですが、基本的にはそんなに劣化が目立たないため、日々の掃除程度で事足ります。

それらに比べると、天然のウッドデッキには手間やお金がかかるということになります。

ウッドデッキ(人工)の特徴

例え人工であっても、やはりデッキは木材に似た素材がいいと考える方もいらっしゃるかもしれません。

一般的な人工のウッドデッキは、樹脂でできていたりプラスチックなどが素材となっているものが多いです。

人工ウッドデッキのメリット

天然の木材を利用していない分、人工ウッドデッキにはいくつかのメリットが存在します。

美しさが継続する

樹脂やプラスチックでできたウッドデッキであれば、基本的には設置した当時の美しさがそのまま続きます。

もちろん長期的に放置しておくと砂埃が積もってしまったりしますが、濡れたぞうきんなどで綺麗に拭けば、設置時と同じような美しさをよみがえらせることができます。

日々のお手入れが面倒だという方には、大きなメリットの1つといえるのではないでしょうか。

メンテナンス不要

人工のウッドデッキを利用する最大のメリットしてあげられるのが、定期的なメンテナンスをする必要がないという点です。

もちろん全くメンテナンスをしない場合は徐々に劣化したり、ところどころ汚れてしまったりするのですが、普通に使用して普通に清掃していれば長期的に利用することが可能です。

天然の木材を利用する場合は、表面に腐りにくくするための塗料を塗ったりする必要がありますが、人工のものは木材のように腐ったりすることもないため安心です。

材質にもよりますが、基本的には人工のウッドデッキが色あせたりすることもないため、メンテナンス不要で美しさを保つことができるのです。

人工ウッドデッキのデメリット

メリットを見る限り、人工のウッドデッキはかなり使い勝手が良いということがわかります。

しかし、やはりこちらにもデメリットは存在します。

本物の木材にはかなわない

人工のウッドデッキを利用する方の中には、本当は天然の木材を使用したウッドデッキを採用したかったという方も多いのではないでしょうか。

そういった方々は、やはり実際に人工のウッドデッキを見ると、天然素材との違いにショックを感じることがあるのではないかと思います。

遠目で見ればあまり違いを感じることはないのですが、実際に触ったり座ったりすると、当然人工のものだということがはっきりわかってしまいます。

しかし、実際に天然の木を利用するとメンテナンスが大変だったりといったリスクもあるため、どちらを選択すべきか難しいところでもあります。

高温になりやすい

もちろん天然の木材も多少は熱くなりますが、直射日光が当たっていたとしても触ることができないというくらい熱を持つことは少ないはずです。

しかし、人工のウッドデッキは太陽が直接当たるとかなり高温になるため、場合によっては火傷してしまう可能性もあります。

ウッドデッキに長時間日光が当たらないように日陰を作るなどの工夫が必要ですし、暑い日に使用する場合は定期的に水を撒いて熱を逃がすなどしなければなりません。

また、高温になったウッドデッキに反射した日光が家屋の窓などにあたると、室内の温度が上がってしまうこともあります。

そのため、人工のウッドデッキを取り入れる場合は設置場所にも気を付ける必要があります。

タイルデッキとウッドデッキの組み合わせ

タイルデッキにもウッドデッキにも、それぞれ良い部分と悪い部分があるということがお分かりいただけたのではないかと思います。

それぞれの特徴をまとめ、良い部分のみを採用して双方のデッキを組み合わせることも可能です。

タイルデッキの特徴

まずは、メンテナンスが必要ないという点と、汚れが目立たず設置時の美しさがそのまま維持されるという点がタイルデッキの大きなメリットになります。

また、タイルであればその上でバーベキューをしたりしても火災の心配はありませんし、食べ物や飲み物をこぼしたとしても水で洗い流せばきれいになります。

しかし、その反面日光で熱くなりがちですし、日の光が反射すると室内まで熱くなるリスクもあるため、建物の近くに設置するのは控えたほうが良いかもしれません。

ウッドデッキの特徴

人工のウッドデッキはタイルデッキと似た特徴を持っているため、ここでは天然のウッドデッキの特徴を紹介していきます。

まずは表面の温度が上がりにくく、それ故に反射して室内の温度が上昇するというようなことが起こりにくいというのが大きなメリットです。

また、座ったり裸足で歩いたりすることによって、天然の木の温かみを肌で感じることが可能です。

しかし、火災や汚れの元となるため、ウッドデッキの上でバーベキューをはじめとする飲食はあまりおすすめできません

理想的なデッキを設置しよう

例えばスペースに余裕があるのであれば、タイルデッキとウッドデッキの双方を組み合わせてオリジナルのデッキ空間を作るのも面白いのではないでしょうか。

室内とつながる部分にはウッドデッキを採用し、その周りにタイルデッキを設置するようにすれば、双方のメリットを生かしたデッキづくりが実現できます。

タイルデッキは窓から遠いため直射日光を気にする必要はありませんし、バーベキューなどを楽しむのであればタイルデッキにテーブルを設置することでウッドデッキの汚れを避けることができます。

もちろんある程度の広さがなければ実現するのは難しいかもしれませんが、エクステリアにデッキを造りたいと考えていらっしゃるのであれば一度検討してみるのもよいでしょう。

最後に

タイルデッキと天然のウッドデッキ、人工のウッドデッキのメリット、デメリットを紹介してきました。

それぞれの大体の特徴をつかむことができたと思いますので、実際にエクステリアにデッキを導入する際の参考にしていただければと思います。

デッキを設置した当初はきちんとメンテナンスをするというご家庭が多いようですが、数年すると放置してしまう方も少なくないですので、最近は天然のウッドデッキよりも人工のものやタイルデッキの人気が高まっています。

しかし、どうせデッキを作るのであれば天然素材を利用したいという方もまだまだ多いですので、そのあたりは個人の好みの問題になります。

また、どのようなデッキを選んだとしても、いずれは劣化することになりますし、全くメンテナンスをしなくてもよいというわけではありません。

それぞれの良い部分と悪い部分をご家族と相談して、ご家庭に最も合ったデッキを設置すれば、設置後も安心して利用し続けることができるのではないでしょうか。